昼間の暑さが、太陽の傾きと共にようやくおさまり、青田に吹く風が心地よい夏の夕暮れ。
少し前のことになりますが、暦の上での【半夏生】(はんげしょう)は、今年は7月2日でした。
夏至から11日目にあたります。
すでに10日も過ぎてしまいました。
この日までに必ず田植えをし、そして、何もお仕事をしてはいけない日。
地域によれば、【ハンゲ】という妖怪がでるだの、この日に田植えをすると、収穫が減ってしまうだの、この日に竹の花を見れば死んでしまうだの、とにかく、うろうろしないことが無難な日のようですね。
最近は、スーパーに行くと、【半夏生の日は、タコ食べよう】とタコの売り出しをよく見かけるようになりました。
タコにはタウニンとい栄養素がたっぷりなので、夏バテしません!
とスーパーには書いてありましたが、元々は、田植えのあと、稲がしっかりとタコのようにくっついて根付いてくれますように、という願いから食べるようになったようです。
また、暦だけでなく、お花にも【半夏生】と呼ぶ花があります。
葉っぱの上の三枚だけが真っ白になるため、別名【三白草】(さんぱくそう)、【半化粧】(はんげしょう)とも言います。
暦の上の半夏生の頃にたくさん咲くので、この名前がつけられたとか。
稲が青々と涼風に揺れ、半夏生の咲くこの季節、
日本の美しさを再認識させられます。