八楽印

絵画や音楽を鑑賞する時、知識がなくても、心に響き感動する事は多いと思います。逆に知識がある事で先入観が先に立ってしまって、印象が薄れてしまった経験もあります。

茶道具に関しても、美術品としての感動に関しては同じだとは思うのですが、例えば、信長が本能寺の変で亡くなる直前に譲って奇跡的に現存している茶道具だとか、その他それぞれのお道具に様々なエピソードがあるため、ちょっと知識を得るだけで美術館やお茶会で拝見するのが楽しくなります。

今週は、【楽12代弘入の八楽印】を学んでいただきました。

弘入の頃は、江戸から明治の茶道衰退期で、ずいぶんとご苦労をされたそうです。

八楽印というのは、隠居されるまでの印で、楽という落款の白の横の部分が8のように見えるので、そう呼ばれています。

弘入の作品は美術館にお任せするとして、

良く似た落款のお茶碗にて八楽印の気分を。